季刊・家庭の薬膳 季節のすこやか食養生

冬至の頃の食養生

「冬至」は、毎年12月22日頃で一年で最も昼の短い日です。
夏至の日を過ぎて増えてきた陰の気が、冬至の日に陰と陽の気が丁度半々に、そして冬至の次の日から春に向けて陽の気が増えていきます。

冬至の前日は陰の気が最も強く、疲れも溜まっています。
そのため、中国では昔から冬至の日から陽の気を発生させるニラや大根、薬味類を毎日摂ることが勧められてきました。
これらの摂取が少ないと春に体に力が入らなくなり、めまいが生じやすいといわれてきました。
体を温める陽の食材である羊肉、牛肉、鴨肉をはじめ、糯米、ナツメ、はと麦、木耳、龍眼(ロンガン)、黒胡麻、黒豆、乳製品も積極的に食卓に取り入れたい食材です。

一方で体を冷やしやすい海鮮類は控え気味にし、風邪予防のためのビタミン類、乾燥を防ぐ水分を多めに摂るよう心がけましょう。
大汗をかかない程度で、体を動かすことも大切です。
中国では冬至の日に、クルミと胡麻、ピーナッツ、サンザシ、龍眼などの餡の白玉団子を食べる習慣があります。
陽の気を体内に取り入れて、これからやってくる厳しい寒さに負けないように過ごしたいものです。



このページの内容は、中国の昔からの民間療法や、年配の方から伝え聞いた話を基に構成しています。
病気やその他の疾患に、必ず効果があることを保証する訳ではないことをご了承下さい。

15.Dec.2013