家庭の薬膳 第25回 ~ 蟹

蟹の味と性質


薬膳の考え方では、蟹の味は「塩辛く」、性質は「体を冷やす」という分類になります。

蟹の効能


蟹は海や淡水に生息し、その種類は世界で5000種以上にもなり、そのうち日本にいるのは1000種類以上なのだそうです。
蟹には下記のような効果があるとされています。

■滋養強壮
■免疫力の向上
■カルシウム補給
■整腸

蟹の身には、ミネラル、ビタミンなどが豊富に含まれています。
東洋医学では「清熱散血」の効能があるとされています。
これは、体内の余分な熱を取り除き、血をきれいにするというもので、民間療法としては、けが、やけど、慢性の皮膚疾患、便秘などを改善する食材として用いられてきました。
ただし、蟹は「寒」、すなわち身体を冷やす性質がありますので、妊婦や冷え性の方は控え目にするのが望ましいです。
もし食べたいときには、身体を温める作用の強いしょうがを多めに添えて食べるのがおすすめです。

またアレルギー反応を起こしやすく、味噌など大豆を使った食品と一緒に調理する時には特にその傾向が強くなります。
体調不良、寝不足の時には免疫力が落ち、アレルギー症状が出やすくなりますので、蟹の食べすぎには注意しましょう。
ちなみに、日本では、蟹と柿は「食べ合わせ」の悪いものと言われてきましたが、中国ではその他に、ナツメやハチミツなども、一緒に食べることを避けられています。

蟹を使ったレシピはこちら


このページの内容は、中国の昔からの民間療法や、年配の方から伝え聞いた話を基に構成しています。
病気やその他の疾患に、必ず効果があることを保証する訳ではないことをご了承下さい。

15.Feb.2010