家庭の薬膳 第45回 ~かぶ

かぶの味と性質


薬膳の考え方では、かぶの味は「辛く」甘く」「苦く」、性質は「温寒のどちらにも偏らない」という分類になります。

かぶの効能

かぶは大きく分けて西洋系と東洋系に分かれ、東洋かぶは中央アジアのアフガニスタンあたりが原産地、西洋かぶは地中海沿岸のヨーロッパと言われています。
私たちが普段目にすることの多い小かぶは西洋系、関西で漬物によく使われる聖護院かぶなどは東洋系を起源としています。
かぶは真冬の野菜というイメージがありますが、晩秋からおいしくなります。
かぶの実にはタンパク質、カルシウム、ビタミン類が豊富に含まれており、葉の部分にも鉄分、ビタミン類が含まれているので、是非すべて余すことなくいただきましょう。
かぶは消化酵素のはたらきが強いため、以下のような効能があるといわれています。

■消化不良の緩和
■腸内のガス抜き
■吐き気、げっぷを止める

その他、中国の民間療法では、頭痛、便秘、ニキビの治療などに効果があるとされています。
また、薬膳の考えでは食材は5色に分けられ、それぞれに役割がありますが、白い食材であるかぶには残暑で肺にたまった余熱を取り除き、機能を高めるために古来より重宝されてきた歴史があります。

ところで先述した、かぶに含まれる消化酵素は長く加熱すると失われるため、和え物や漬物で食べるのもよいでしょう。
「中国家庭料理レシピ」のコーナーでは、生のかぶを使った和え物をご紹介していますので、併せてご覧ください。

かぶを使ったレシピはこちら


このページの内容は、中国の昔からの民間療法や、年配の方から伝え聞いた話を基に構成しています。
病気やその他の疾患に、必ず効果があることを保証する訳ではないことをご了承下さい。

01.Nov.2013