家庭の薬膳 第49回 ~桃

桃の味と性質


薬膳の考え方では、桃の味は「甘く」、性質は「体を温める」という分類になります。

桃の効能

桃の原産地は中国西北部から黄河上流地域。
中国では昔から神話にも不老不死の果物として登場し、3000年以上も前から食用とされていたといわれます。
日本へは弥生時代にはすでに大陸から渡来していたそうですが、現在のように甘い水蜜桃が広まったのは明治時代に入ってからのことでした。
また、意外にも日本でおなじみの白桃は珍しく、中国や西洋諸国では果肉の色の濃い黄桃が多く食されています。
中国では、桃の実はもちろんのこと種や葉、花も漢方の生薬として珍重されてきました。
桃の実には以下のような効果があるとされ、民間療法に用いられています。

■疲労回復
■口の乾きやほてりの改善
■便秘症の改善
■咳の緩和
■腹痛、生理痛の緩和

その他の効能としては、桃に含まれるビタミンCは肌をきれいにし、カリウムは高血圧を予防するなど、まさに不老不死の名にふさわしい果物といえるでしょう。


このページの内容は、中国の昔からの民間療法や、年配の方から伝え聞いた話を基に構成しています。
病気やその他の疾患に、必ず効果があることを保証する訳ではないことをご了承下さい。

15.Aug.2014